インプラントとは歯の代わりとなるように歯がないところに人工の歯根 を埋め、その上に人工の歯をつける治療です。

▶インプラント
~安心安全なインプラントを求めて30年~
《インプラント知識》
まず知ってほしいのは、インプラントのオペを年間20症例以上行っている医院は、東京都内の歯科医院で5%しかいないという事実です。(医療情報社)
本当の意味でのインプラントに手馴れている医院は、ごく少ないという事です。
また、患者さんの情報や嗅覚が鋭く、多くのオペを手がけている少数医院に集中しているという事でしょうか。
事実、当医院でもインプラントオペをご希望されるほとんどの方が、患者さんからのご紹介です。
もう一つ大切なのは、『当医院は○千本の実績!』などのうたい文句を目にしますが、そこの医院の実績であって、オペをやって頂くドクターの実績ではありませんので、担当医のレベルをよく確かめて下さい。
●まず、診断が大切です
*上・下の正しく型をとった精密な本人の模型
*術前の他の歯の管理・清掃
(自分の歯が歯周病の状態でのインプラント手術は、感染の危険を伴います)
*全身の健康面で、特に糖尿病が進行している方
(特にHbAIC6.5以上の方)は、手術は避けた方がよろしいでしょう。
狭い骨には、2つの方法を平沼歯科では用意しています
●大口式インプラント
狭い骨をオーギュメーターという細い棒で広げていくオペです。
骨の比較的柔らかい上のアゴや下のアゴでも、骨の中の比較的柔らかい人に向いています。
医学博士・大口弘先生が考案、開発した、骨をドリルで削らないインプラント法です。大口先生は名古屋市立大学元・客員教授で岐阜、愛知でご開業の歯科医師です。
●OGA式(旧シェルシェブ)
逆に細くて硬い骨に向いています。
また、前歯などでインプラントオペ日から、即仮の歯が欲しいという人に向いています。
(この場合は、入れ歯をのせるのではなく、インプラントに直接着ける仮歯が可能です)
はたしてフラップレスオペは安全か
最近フラップレス手術といって、インプラントを植立する所を丸くパンチアウトして、歯ぐきをいっさい切らずに植立する手術が盛んです。
これは結論からいうと、フラップレスで切開しないでやれる所はそれでよろしい。実は植立手術の時は、植える骨の形を整形したり、一部やせている骨を造骨したりと、インプラント手術はただ植えるだけではないのです。
手術の時に骨の整形・一部造骨などを同時にやってあげる事が大切なのです。
骨の整形など必要のない、丸くカマボコ型をしている骨は、フラップレスもOKという事です。
当医院でも、左側の奥歯はフラップレス、右の骨は切開して造骨・整形を同時にやって1回で植立というケースも出てきています。
骨がやせて細い場合はどうするか
これは、オーギュメーターという方法で、細い骨に細く穴をあけて拡げていく方法です。
"骨が拡がる"
狭いアゴの骨を、細い→太い番手がきめ細かく揃った棒状の器具でゆっくり丹念に拡げる事によって、骨がインプラントに必要な幅まで拡がってくれるのです。
ある意味では、骨ドリルを使用しないため、極めて安全で確実な方法なのです。
(一部、最初と最後は骨ドリルを従来の方法で併用します)
当医院でもこの技術と手術器具の進化による恩恵を受けている患者さんは大勢います。
CT診断
精密な骨の状態を把握できますので、骨の状態を精査し、できればCT画面上でインプラント植立のシュミレーションをしてみる事が大切です。まず診断をお受け下さい。(CT撮影のページ参照)
術前

骨内がスカスカの状態
脂肪髄を疑う
骨密度 -50以上の値を
示していた。術後

インプラント植立後、骨内の
造骨も同時に行ったので、
かなりインプラントを取り巻く
周囲の骨が改善している。
早期の骨改善が期待できる。
OGAインプラントとは
無切開、無縫合 即時に仮の歯が入るインプラントの事!
これは、以前より当クリニックのホームページでも紹介しているシェルシェブインプラントの進化版です。
シェルシェブインプラントは、ミッシェルシェルシェブ(故人)によって考案され、世界中に知れ渡りました。特許が切れ、その後、福井県の小笠原久明先生により改良が加えられ、日本人の顎や歯にあった素晴らしいインプラントに生まれ変わりました。
私も25年も前よりフランスのシェルシェブ先生を始め、小笠原久明先生(シェルシェブ日本代表)にご指導いただき、今日に至っています。
現在恩師 小笠原 久明先生(68歳)・私、平沼(54歳)という現状です。
福井の小笠原先生の所には、全国から患者が押し寄せ、大変な盛況ぶりです。
もちろん、福井まで治療にいらっしゃるのも良いと思います。
ただ、神奈川県の当院でも立派にOGAインプラントは行われているのです。
当医院のインプラントの歴史は古く、30年前より手掛け、シェルシェブインプラントは25年間の実績があります。患者さんの経過は極めて良好なのです。
OGAインプラントへ発展
なぜ、小笠原先生を訪ねたか。
それは、オガインプラントの新術式の教えを請うためです。
当医院のチーフスタッフを伴っての来院となりましたが、懇切丁寧にご指導いただき、帰りに食事・お酒までご馳走になってしまいました。
15年間、当医院で行ったシェルシェブインプラントの臨床成績が極めて良好だったからです。もちろん、別の術式のシリンダー型(ITIタイプ)も世界のスタンダードですから良好ですが、シェルシェブは日本人の細い骨格(アゴ)や前歯の出ている日本人に大変柔軟に対応できるからです。
現在は特許が切れ、オガインプラントとして、体系だったインプラント術式に生まれ変わりました。
当時は私も苦労しながら、ひと汗・ふた汗もかきながら必死にオペをやっていた時代からすると、嘘みたいに体系だった術式に改良が加えられ、小笠原先生の苦労がしのばれます。
ただ、当時のオペの苦労とは裏腹に臨床の予後、つまり治療経過が素晴らしいものだったのです。現在は、やさしく・スマートな術式になったと言っても、決して経験の浅い若い先生が安易に取り組める代物ではないと思っています。
むしろ、昔の苦労があるから、現在のOGAインプラントシステムがやさしく感じられると思っています。
師匠に背いた考え方(ラストチョイス)
私もインプラントを手がけて、25年経ちました。世界のスタンダード(ITI型・京セラ)から、オガインプラントまで、その患者さんに合った、インプラントをお届け出来ます。
もちろん、当医院は小笠原先生の医院と違って、OGAインプラントのみをファーストチョイス(第一選択)ではなく、当医院はインプラント自体をラストチョイス(最後の手段)と考えています。
従来法のクラウン・ブリッヂや入れ歯(義歯)を手堅くやって、なおかつ従来法では患者さんが満足できない患者さんのラストチョイスと考えているからです。
OGAインプラントの特長
いっさい、切開縫合しないで、インプラント手術が受けられます。
1. 歯ぐきを切開しないため、翌日から痛みや腫れが非常に少ない。
2. 即日、仮の歯を入れることができるので、ある程度食事が可能である。
3. 特に前歯の場合、帰りには仮の歯が入っているので、審美的に優れている。
(抜けている状態がないのでみっともない思いをしない)
上記の1~3の特徴をあげた様に、切開して骨を露出する事がないので、術後の痛みや腫れが少ないのが特徴です。
手術というおおげさなものではなく、御自分の歯の神経を1本抜く程度の感覚で植立できます。
手術当日、帰りには、仮の白い歯が入ります。ですから、特に目立つ前歯にとても適しています。当日からやわらかいものなら、そのインプラントで噛んでいただけます。
一般の埋め込み型インプラントは、骨の中に埋めこんで、縫合するために、3ケ月~半年は固定式の歯ははいりません。
ただ上に入れ歯をポンとのせておくだけになってしまいます。
もちろん、埋込型(シリンダー型)のインプラントも行っておりますので、その方の骨の状態やライフスタイルに応じて、最適なインプラントをお選びいただけます。
2つのタイプのインプラント
シリンダータイプ
(マイティス)
世界的にスタンダード
特にアメリカでは中心的存在
癖のない骨の幅のある奥歯に最適
最近は、骨の幅のない人も可能に(大口式)
術式、手順に沿って行なえる。
不器用なアメリカ人でも可能。
経験の少ない若い医師でも手術に失敗が少ない。
大口式は経験が必要。
噛む高さが少なくてもOK。奥歯向き。
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シェルシェブタイプ
(オガインプラント)
日本、フランスなど一部にしか普及していない
大学では行なわれていない
前歯に最適(前文参照)
経験とセンスを必要とする
骨の状態などを考慮しながら行なう。
そのため、骨の状態に応じた対応が必要。
(それが出来るレベルなら、逆に有利)
即日仮の歯が入るため、前歯向き。
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追伸
よく「インプラント1本いくらかかりますか?」とメールの問い合わせをいただきますが、"誰が手術しての金額なのか" よくお考え下さい。千本以上、手術経験のある私が行なうのか。経験の浅いドクターが行なうのか。単に少しでも安価なら良いというわけではないと思われますが、いかがなものでしょうか。
もちろん、大学病院より安価な設定です。